持続発展可能な社会へ向けた具体的な方法 ナチュラルステップ NO.3

 循環型社会への取り組みは、世界中の国々で熱心に進められています。中でも、北欧のスウェーデンのナチュラルステップと言う持続発展可能な社会へ向けた具体的な方法を持った財団法人の取り組みが、今世界的に注目されています。このナチュラルステップの手法は、カール・ヘンリク・ロベールと言う小児科医が提唱したもので、スウェーデンの国策に取り入れられているほか、多くの世界的企業の環境戦略の骨格として取り組まれています。代表的な世界企業では、デュポン社や地元仙台にも進出の噂のあるヒルトンホテルなどです。また、私が高校時代をすごしたオレゴン州の首都ポートランド市や、私も何度か足を運んだことがありますが、日本からも多くのスキー客が訪れるカナダのウィスラーなどがその考え方を環境政策に取り込んでいます。

 ちょっとそれますが、ポートランド市の面白い施策を一つご紹介しましょう。オレゴンと言えば、その昔テレビドラマでも放映されて、多くの皆さんも知っていると思いますが、農業と林業の州です。特にいちご栽培は全米でも有名です。そのような農地を守るため、そして都市の無計画で無秩序な平面的成長を避けるために都市発展限界線(the Urban Growth Boundary)と言うものを定めています。市街化していいのはここまでですよと言う限界線を決めているのです。オレゴンは、自然環境面への配慮が素晴らしく進んだ州であり、私が住んでいた20数年も前に既に空き缶へのデポジット制を取っていました。恐ろしくきれいな州であり、そこに移り住む(一部南部を除くアメリカ人の殆どが移住を繰り返し、自分たちの今に最適なところに居を構えようとします)人たちは、オレゴンの自然を愛することから他州から移住してきたと言って間違いないのです。

 さて、日本でのナチュラルステップの広がりですが、企業では、積水ハウスやワコールなど、行政体では、世界遺産に登録されている岐阜県の白川村や那覇市などが取り入れています。

 では、ナチュラルステップの考え方を簡単にご紹介してまいりましょう。日本でも、NPO法人ナチュラルステップがありその代表を務める高見幸子氏やロベール博士の著書などが出版されていますので、興味のある方は、参考にしてみてください。

 ナチュラルステップは、持続可能な循環型社会の条件として4つのシステム条件を明確に定義しています。

  • システム条件1 自然の中で地殻から掘り出した物質の濃度が増え続けない。
  • システム条件2 自然の中で人間社会が作り出した物質の濃度が増え続けない。
  • システム条件3 自然が物理的な方法で劣化しない。
  • システム条件4 人々が自らの基本的ニーズを満たそうとする行動を妨げる状況を作り出してはならない。

(システム条件の引用:日本再生のルール・ブック高見幸子著より)

 詳しくはナチュラルステップインターナショナル(http://www.tnsij.org/index.html)のページを訪れてみてください。解説が出ています。

 私は、このナチュラルステップに出会い、そして高見先生やロベール博士などのお話を伺い、この4つのシステム条件とナチュラルステップが提供するツールをもって今の環境問題に当たることが最良の道であると信じています。

 是非、皆さんもナチュラルステップを学んでみてください。ナチュラルステップは明確な羅針盤として、進むべき方向を示してくれると思います。

筆者紹介
新野藤蔵 昭和40年6月14日生まれ
上智大学外国語学部卒業後、日商岩井株式会社勤務、ブラジルからの天然資源鉄鉱石の輸入を担当。当時の同社社長であり、後の日銀総裁の速水優氏に強い影響を受ける。平成4年にリサイクルトイレットペーパーのメーカー山西製紙株式会社取締役就任。平成15年、同社代表取締役。平成16年(社)日本青年会議所の循環社会創造委員長を経験。仙台市環境局エコチャレンジ監事、クリーンアメニティ仙台委員、仙台市交通局地下鉄東西線広瀬川橋梁検討委員などを務める。グリーン購入ネットワークみやぎ幹事。

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