みやぎグリーンウォーカー

第24回 「ホテル・ショッピングセンター・農業の取組」
仙台ターミナルビル株式会社

所在地 宮城県仙台市青葉区中央一丁目1番1号
電話   (022)267-2111(ショッピング部門代表)
      (022)268-2525(ホテル部門代表)
URL   http://www.stbl.co.jp/
取材日 平成28年10月6日(木)

はじめに ※第一弾 ホテル・ショッピング事業


本社

全体

 今回は、仙台市にある仙台ターミナルビル株式会社を訪問しました。仙台ターミナルビル株式会社(以下、仙台ターミナルビルと略記)は、エスパル4館(仙台、福島、郡山、山形)、ホテルメトロポリタン(仙台、山形)、ホテルメッツ福島、荒井事業所を有しています。また、2017年夏に全室禁煙「ホテルメトロポリタン仙台イースト」を開業します。総務部長の三浦丈志様、営業部次長の大村信裕様、総合企画本部経営管理部部長の渡部善久様、事業企画部長の尾形一郎様より、ホテル・ショッピング・農業事業、環境に対する取り組み、現在の課題と今後の課題解決などについてお話を伺いました。

東日本大震災後の帰宅困難者の受け入れ


常務取締役・総務部長三浦丈志様
常務取締役・総務部長 三浦丈志様

 震災当時、エスパル地下に800人ほど帰宅困難者を受け入れ、支援をしました。平成25年に、仙台駅周辺の商業施設や商店組合、交通事業者が集まり、『仙台駅周辺帰宅困難者対策連絡協議会』を立ち上げています。まとめ役は仙台市です。平成26年には、『仙台市及び協議会主催の仙台駅周辺帰宅困難者対応訓練』を始めています。また、受け入れるだけでは、食事や水が提供できなくなるため、エスパル内に入っているテナントから災害時に帰宅困難者に食事や水を提供と協力をするという覚書の締結もしています。

訓練を通じて、今後の防災対策と課題を発見


東日本大震災から毎年防災訓練を行っています。3回目の訓練で初めて、日本語を話すことができない外国の方が来られた時、どうするかという課題が出ました。対策として、指さしで確認していく「他言語シート」を作成し、とても分かりやすいものになっています。課題がすぐに分かるわけではなく、訓練をしていくことで次の課題が見つかり、その課題を1つ1つ解決していきます。

「杜の公園(Forest Park)」のコンセプト


杜の公園は、あくまでもイメージとなっています。全体的に公園のような雰囲気を出すために、床は公園のような石畳風の石を張り、柱は色の配色で木の素材のように見せています。公園にあるような緑を、エントランスの吹き抜けやベンチの各要所に配置し、館の中で何となく公園の中を散策しているイメージを出せるように工夫しています。
古紙リサイクルポイントシステム 古紙リサイクルポイントシステム
森の陽だまりガレリア          ショッピングセンター事業本部 エスパル仙台営業部次長 大村信裕様

外国人観光客への対応


 現在外国の方の正社員は、1名となっています。外国の方を採用したいけれど、この職種でなければいけないという制約があるため、なかなか採用できないとのことです。しかし、外国人観光客が増えているため、仙台ターミナルビルとしては、是非とも外国の方を採用したいと願っています。また、イスラム食への対応や東口に新しくできるホテルでは、要望をふまえてトレーニングやフィットネスができる運動施設を作るそうです。

女川町で植樹活動


東日本大震災の復興のため、宮城の里山林共同支援事業ということで女川町の方から要望がありました。コバルトラインが虫食いや災害の被害があるので、植樹をして蘇らせてくれないかという要望に応えるため、平成25、26年の2年間は2か所の山にマツや桜などの植樹を行いました。平成25年は仙台ターミナルビルの社員412名、平成26年は331名が参加しています。平成27、28年も社員のボランティアを募り、下草刈りをしました。平成27年は54名、平成28年は39名が参加しています。今後も平成32年まで保全活動を継続する予定となっています。

ホテル・ショッピング事業の環境への取り組み


事業企画部長 尾形一郎様
事業企画部長 尾形一郎様



2008年度 の2.3%削減を基準にして、エネルギー消費量を1年で5%削減、エネルギー使用量を1%ずつ削減していこうというのが仙台ターミナルビルの目標です。最終的には22.3%まで削減させることを目標としています。エスパル全館では、事務用品やコピー用品全体の比率の約80%をグリーン購入する目的で、実績は約70%を達成しています。ゴミはきちんと分別して、地下にあるゴミを計量する設備で、月々年間どのぐらいの量が出ているか確認をしています。分別では、紙類だと新聞紙や雑誌、コピー用紙、段ボール、一般廃棄物では雑芥(ざっかい=ごみ)やビン、カン、ペットボトルと分けています。雑芥を1番搬出するのが大変ですが、雑芥が一番重要のため中心的に計量しています。リサイクル率は、100%を維持しています。食品リサイクル率は100%、一般廃棄物は約70%を目指していますが、現在は約50%になっています。また、エスパルのテナントには、主にLED照明の使用、ゴミの分別などのお願いをしています。

地域との関わり合い


全体右

ホテルとして、地域の皆さんと地域を活性化させたいという大きな狙いがあります。生産者の掘り起こし、地元には素晴らしい食材があることをわかってもらい、地元の食材を使って料理ができるということを、地域のみならず様々なところに情報を発信し、地元の活性化に繋がることを考えています。最近では東日本放送の「突撃!ナマイキTV」にシェフが出演し、家庭にあるものでも簡単にできるようなレシピを紹介しました。また、中学校から要請があり、中学生が様々な職種の方にお話を聞き、仕事ぶりを見学し、将来社会人になってどのような職業を目指すのか考えるためのイベントがありました。当ホテルでは、女性社員のパティシエが、中学生の前でお菓子やケーキ等を作り、苦労した点、やりがいのある点などのお話をしました。このような機会は、中学生の方々にとってとてもいい経験になったと思います。

東北初出店の店舗、出店しやすい環境整備


エスパル

 エスパル側の準備として、ソフト面の部分ではどのようなお客様を呼びたいのかというところが大事となっています。ターゲットがぶれてしまうと、全体が違う形になってしまいます。コンセプトに基づいてブランドの組立をしたり、配置を考えたり、フロア全体として呼びたいお客様のことを考えながらフロアを作っていきます。ハード面の部分では、見え方の部分についてはもちろん、フロアごとに呼びたいお客様は違うので、お客様にあった環境を作っていきます。床や天井、照明の色、照明の当たり方、そういうところに配慮しています。Aという店舗が入るからこういう環境にしようかというのもあり、こういう環境を作るから売り場の造作は、環境にあったものにしてほしいというお願いをテナントにしたりしました。また、今の館に足りないものは何なのかということを考えた時、館の環境は素晴らしいと言われるよう、今回長い時間をかけて作っていったそうです。その甲斐があり現在のエスパルになったのだと感じられます。

仙台ホテル総支配人協議会〜ホテル業界の抱える課題と今後の課題解決〜


説明

市内の16ホテルの総支配人が集まって様々な情報交換をしています。その中で1番問題になっているのは、婚礼が非常に厳しい状況です。仙台では、約6,000組が年間入籍しますが、そのうち結婚式を挙げるのは約3,000組程度です。なかなか結婚式を挙げない方や家族、身内だけの結婚式が増えています。また、ゲストハウスというイベント婚礼を行う会社があるため、そちらの方にお客様が流れていっています。さらに、ホテルサービスを行う社員が慢性的に不足していることもあります。そこでホテルウェディングの良さを出来るだけお客様に知っていただけるように、様々な提案や相談に応じています。例えば、ホテルの場合ではレストランで顔合わせや結納をすることができます。結婚式を挙げた後は、1周年や10周年、お子様の誕生やお食い初め等、ただ結婚式をあげるお手伝いをするだけでなく、このような取り組みができるということを、お客様にわかっていただき、お客様1組1組と長いお付き合いをしていくことで、克服していくことが今後の課題です。また、協議会を結成させた結果、横のつながりができ、仙台市内における国際会議の食事を連携して対応できました。

取材メンバー自己紹介
小磯 まひろ

小磯 東北学院大学 教養学部
地域構想学科3年
専攻:平吹ゼミ
趣味:音楽鑑賞、旅行
一言:各事業事に様々な取り組みがなされていて、学ぶことが多くありました。特に農業事業に関して、私自身自然環境や農業に関心があるので、今後の活動が気になるものでした。「6次産業」がもっと広まり、私たちの世代などが農業に興味を持つべきなのかと思いました。

谷崎 佑磨

谷崎

東北大学大学院 法学研究科
公共法政策専攻修士2年
専攻:防災政策
趣味:卓球、読書
一言:仙台ターミナルビル(株)では、ホテル部門やショッピング部門に加えて、今年度より農業分野の取り組みを始めました。JR東日本の関連会社である強みを生かし、東北経済の中心地である仙台のさらなる発展に向けて取り組む姿を、これからも注目していきたいと思います。

バックナンバー
  1. 第1回 コクヨ東北販売株式会社
  2. 第2回 富士ゼロックス宮城株式会社
  3. 第3回 東北緑化環境保全株式会社
  4. 第4回 日本紙パルプ商事株式会社 東北支社
  5. 第5回 協業組合 仙台清掃公社
  6. 第6回 トヨタ自動車東北株式会社
  7. 第7回 「いつでも見学できる処理工場を」株式会社 安部工業
  8. 第8回 原油高と直接向き合う企業 東邦運輸倉庫株式会社
  9. 第9回 「てんぷら油で車を走らせる」 株式会社オイルプラントナトリ
  10. 第10回 「EMS導入で「心構え」が変わった」 河北新報印刷株式会社
  11. 第11回 「広がるリサイクル部品のネットワーク」 株式会社三森コーポレーション
  12. 第12回 「建設業として環境に取り組む」株式会社深松組
  13. 第13回 驚きの「ライブオフィス」リコー東北株式会社
  14. 第14回 再生資源の価値、分別のコスト 株式会社 佐彦
  15. 第15回 「宮城県民の安全安心、快適な暮らしのための検査機関」(財)宮城県公衆衛生協会
  16. 第16回 「メディアパワーを有効活用して、LED普及に努める」(株)仙台放送L・E・Dソリューションズ
  17. 第17回 「大学生に伝える〜次世代の環境マインドの育成へ向けて〜」大学生活協同組合東北事業連合
  18. 第18回 「日本を支える〜地域建設産業の使命〜」 一般社団法人宮城県建設業協会
  19. 第19回 「お客様に感動される企業を目指して〜環境に優しいリサイクルとは〜」 株式会社サイコー
  20. 第20回 「私達はエネルギー消費の削減が仕事です!」 株式会社エコライフサポート
  21. 第21回 「窒素酸化物(NOx)を低減するエマルジョン燃料」 株式会社エヌ・エフ・ジー
  22. 第22回 「エコな笹氣」の継続」 笹氣出版印刷株式会社
  23. 第23回 「地域の資源循環と環境保全に貢献する仕事」 株式会社 国本
  24. 第24回 「ホテル・ショッピングセンター・農業の取組」仙台ターミナルビル株式会社
  25. 第25回 「ホテル・ショッピングセンター・農業の取組」仙台ターミナルビル株式会社
  26. 第26回  ニーズを捉えろ! アイリスオーヤマのモノづくり   アイリスオーヤマ株式会社

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