活動状況

●「グリーン購入セミナー」を開催しました。

  • 日時■ 2008年7月10日(木)13:30〜15:40
  • 場所■ エル・ソーラ仙台大研修室 アエル28F (仙台市青葉区中央一丁目3-1)
  • 参加者■ 46名

司会 山岡事務局長

2001年4月施行のグリーン購入法では国の機関はグリーン購入に取り組むことが義務、地方自治体は努力義務、事業者や国民にも一般的責務があると定められています。グリーン購入の最近の動向について理解を深めていただき、そして、より効率よくグリーン購入を推進するためには欠かせない“EMS”の現状と将来への期待を共に考える場として、グリーン購入セミナーを開催しました。
会場には、グリーン購入のパネル、みやぎGPN会員一覧パネル、グリーン購入ガイドブック県南版、会報、入会案内書、その他チラシ、リフォームしたバック等を展示しました。


 
みやぎGPN会員一覧パネル、ガイドブック等   リフォーム作品
帯を利用したバック、布で編んだぞうり
講演1.「グリーン購入の概要、最近の動向」
グリーン購入ネットワーク事務局次長 深津学治氏

【要旨】

洞爺湖サミットが終了し、温室効果ガスの排出を2050年までに半減させることで合意した。経済産業省は、家庭用照明の白熱灯を廃止し、「省エネ型の電球型蛍光灯」に転換を促す方針を固め、メーカーや販売業者などと電球型蛍光灯の具体的な普及策を検討する。
また、温室効果ガスの削減に向けた取り組みの一環として、商品にCo2排出量を表示する「カーボンフットプリント」制度の実用化に向けて検討が進められている。Co2排出量を一人一人が真剣に削減する努力をしなければ、地球温暖化は止められない。
消費者は、買い手であり破壊者であり、資源を使い尽くしてしまっている。例えばテレビを作るとき、原料の資源を掘るときエネルギーを使い二酸化炭素を排出する。パソコンを作るとき、使っているときCo2を出している。温暖化を食い止めるために何かをしないといけない。

【20世紀は何が生活を変えたか?】

1位コンビニ、2位携帯電話、3位インターネット、4位テレビ、5位コンピューター・・・
これらのものは、現代社会には無くてはならないものになっている。だから、CO2を出さない商品を選ぶ、環境にいいものを買う、且つ価格が低い、利便性がよいもの、よりベターなものを選ぶ。値段が安いと同時に環境も考えるグリーン購入が大事。

【グリーン購入は企業を変える】

資源循環の輪を広げるには、リサイクルしたものを買わないのは中途半端である。
プリウスは私達が買うから売れる、消費するものの力、すなわち私たちの力である。
同じように蛍光灯も省エネタイプ、いい物が使われれば企業は、もっと市場に出していこう、環境にいいものを作ろうとなるので、企業を変えることができる。これは、グリーン購入によるサプライ・チェーンのグリーン化。みんなが変われば上部にいる者も変わる。
市場を通じ、企業の環境経営・商品開発を促進し、持続可能な経済社会を構築することができる。
文具だけがグリーン購入ではない。お金を出して買うもの全てがグリーン購入になるようにお金の使い方を考える。この野菜は“グリーン購入”であるかどうか、買い物のときチャレンジしてほしい。
地球温暖化防止「チームマイナス6%」の6つのアクションの内、エコ商品を選んで買う「商品の選び方で減らそう」、過剰包装を断りマイバックを持参する「買い物とごみで減らそう」の2つがグリーン購入である。

【数ある環境活動の中から、なぜ、グリーン購入なのか?】

  1. 様々な環境問題を入口から解決できる。
  2. 社会を変える潜在的なパワーがあり、社会全体で取組むことで環境負荷低減効果が大きい。
  3. 設備投資、認証費用などコスト負担が基本的に不要ですぐに取組める。
  4. 専門的な知識が無くても参加でき、それぞれの環境活動のレベルで取組める。
  5. コストダウン効果などメリットがある。

では、どれくらいの効果があるかというと、
ICLEIの試算によるとEUの全公共機関がグリーン購入に取組んだ場合、グリーン電力購入で6千万トンのCO2削減(EUが京都議定書で約束した削減量の4分の1に相当)、公共機関は280万台のPCを毎年購入しているが、省エネ型の液晶PC購入により、83万トンCO2を削減可能。節水型の衛生器の購入で、1億9千万gの節水。
グリーン購入法は2000年施行されたが、民間も当然グリーン購入をしなければならない。
国内総支出の内訳は、国と地方(行政)を合わせると日本の経済活動の4分の1を占めている。残りの4分の3は、企業、団体、個人である。だから、みんながグリーン購入をして、地球温暖化防止に貢献しよう。

【グリーン購入の基本的考え方】

  1. 買う前に本当に必要かどうか考えよう
  2. 環境にやさしいモノを選ぼう
  3. 環境にやさしい企業から買おう
  4. 環境情報をよく見て買おう

まず、環境配慮製品は高いという先入観を捨てる。高くない、今やほとんど変わらない。
必要性を十分に考え、修理・リフォーム、レンタル、共同利用・所有、数量を削減する。製品のライフサイクル・コストを考慮し意識して買う。例えば、無駄な購入の削減防止のために、イントラネットを使って他の部署との不用品交換をする。製品のライフサイクル全体を考慮し、使用時に省エネになるか、使用後リサイクルしやすいか、再使用、詰め替えができるか、長い目で見て賢く費用を削減する。
次に、環境負荷の低減に努める事業者から製品やサービスを優先して購入する。
(1)環境マネジメントシステムの導入をしている、(2)環境への取り組み内容を見る、(3)環境情報の公開

【グリーン購入取組の事例】

  • 敦賀銀行では、エコな活動をしている団体に金利を低くして還元している。
  • 岐阜県の食器リサイクルセンターでは、破損した食器をもう一度食器に生まれかわる取組。
  • コッコチョークは、マヨネーズを作るときの卵の殻を使ってチョークを作った。
  • 太陽光を取り入れた非常灯は、電気や蛍光灯が不要で防災にも役立つ。
  • 出張の時は、会社のお金で行くのだから負荷が低い交通機関を使うこともグリーン購入。

製品・サービスや事業者に関する環境情報を積極的に入手・活用し、取引先ではどうなのか考えてみる。情報がなければ積極的に情報を求めることも大事。グリーン購入ネットワークのホームページでガイドラインの制定をしているので、見て欲しい。そして、環境情報を出している媒体から買う。メーカーは買うだけでなく作っているものも環境、サービスを見つめなおす

【どのようなメリットがあるか。】

組織のイメージアップ、社員・職員の環境意識アップ、自社製品・事業所のエコ度アップ、「自社と取引すること」「自社製品を購入すること」が取引先のグリーン購入になる。自社が取引先として選ばれるための他社との差別化として取組む。

また、グリーン購入の取組をアピールするためには、グリーン購入ネットワークに参加すること。自分ひとりではできないので、周囲や本社の理解を得て協力を仰ぎたい人たちに要請する。一斉行動キャンペーンは、社会的なインパクト・グリーン購入を加速させる強烈なメッセージである。「GPN会員が日本の市場を動かした、グリーン化した」買い物袋を持って、旬や地場の食べ物を選ぶというテーマは、レジ袋削減と食品のグリーン購入が目的である。引き続き実施していく。一緒に持続可能な社会を創造しましょう。

【グリーン購入ネットワーク】

グリーン購入を推進しているのが、グリーン購入ネットワークである。会員数は3,000を超え、日本で最大規模の産官民の購入者および供給者のネットワークである。全国にグリーン購入の拠点を作りグリーン購入を推進していくため、7つの支部機能を持つ地域ネットワークがある。宮城県では“みやぎグリーン購入ネットワーク”があり、アドバイスやノウハウを提供できる。

  1. 全国3,000の会員がいる、企業、自治体、NPOとのネットワークができる
  2. グリーン購入の最新動向や先進事例の情報をいち早く入手できる
  3. グリーン購入の取り組みをサポートします
  4. 取組や環境配慮製品を会員や社会に広くアピールできる
  5. 能動的にさまざまな活動と意思決定に参加できる

講演2.「地域に根ざした中小企業向け環境マネジメントシステムへの期待」
ディライツマネジメントコンサルティングオフィス代表 山下健二氏

【要旨】

現代はさまざまな環境問題に直面している。
個人、家庭、企業・組織、地方、国・行政、地球の各レベルにおいての持続可能な社会を目指す、環境保全活動を行っているが、EMS、環境マネジメントシステムは、組織に適切な環境に関連する“テーマ”を設定し、その実現・達成に向けてあの手この手を効果的に駆使する仕組みである。

組織は外部機関の定めた規格に基づいた環境マネジメントシステム(EMS)を構築・運用し、外部機関(第三者認証)からの認証を受けることで、より効果的なシステムを維持することができる。
あなたの組織に植物の芽があった場合、誰が水をやるか、どんな形にするか、剪定は? どうやって育てるか、みんながバラバラの行動をとっては上手く育たない。環境マネジメントシステムは、管理の仕組みを作り、組織で環境という芽を上手く育てる方法である。

EMSには色々あるが一長一短があるので、組織の状況、方針、目的に最も適したEMSを検討して選択することが大事である。主なEMSは、ISO14001、エコアクション21、KES、エコステージ、みちのくEMS、HES(北海道)、それぞれの認証取得サイト数を紹介。環境認証の地域版は、ISOより費用が安く人気であり、全国の中小企業も取組んでいるという紹介があった。

日本全体の99.7%は中小企業であり、0.3%が大企業、環境への取組は従業員の人数が増えるほど取組割合が高い。
一方、国際的な動きとしてもSME(中小企業)に焦点を当てた“ISO14005”が2010年発行の予定である。EUの考え方では、小さいものから考えようと中小企業政策の積極的推進、中小企業にEMSを普及するための公共政策“ISO14005”のガイドラインを作っている最中である。

【みちのくEMSの特徴】

中小企業に期待される環境マネジメントは、EMS版地産地消の「みちのく環境管理規格(みちのくEMS)」がある。

  1. みちのくEMSは、構築事業者と評価員・事務局とのパートナーシップで構築・運用をしている。
  2. 環境に関する継続的な改善をすることで、経営基盤の基盤を図ることができるツール。
  3. 地元行政・公的機関が支える信頼性の高い第三者認証の登録制度。適正な外圧を享受。
  4. 経営資源が潤沢ではない中小事業者にでも比較的容易に取り組めるパフォーマンス重視のシステム。

【メリット・効果】

  1. 業績向上(コストダウンや売り上げアップ、リスクマネジメントの機能、職場環境の改善)
  2. 従業員のスキルアップ(組織への帰属意識の向上、結束力とコミュニケーションの向上、環境保全活動に関わる知識と技術の取得)
  3. 事業者の評価向上(利害関係者からの評価が向上、資金調達時に優遇される、行政や取引先からの環境配慮要求に対応できる、建設、土木工事経営審査評価点で加点)、産業廃棄物処理業者の優良性の判断に係る評価制度に対応)
  4. 地球環境保全(環境保全、省エネの促進、持続可能な社会の確立)

【何から取組めばよいか?】

自社の事業活動が環境に与えるものは何かを考える。紙、ガス、ガソリン・・・
皆で考えた環境負荷で一番影響のあるものは何か?環境にマイナスの面、ブラスの面、それらを考慮して、環境方針を作成する。

<PDCAサイクル>

PLAN
:計画(目標、計画、ルールを決める)
DO
:実施(定めた計画に計り実行する)
CHECK
:チェック(計画通り実行できたかどうかを検証する)
ACTION
:処置(必要な処置をとる)

また、みちのくEMSをグリーン調達基準に摘要する企業は、オムロン(株)、セントラル硝子(株)、FDK(株)、(株)リコーグループ、(株)ニコングループがある。
金融機関の環境配慮型融資の摘要対象にもなり、七十七銀行、商工中金、三井住友銀行、みずほ銀行が実施している。
宮城県でも環境配慮事業者からの物品等調達優遇制度があり、ISO14001、エコアクション21、みちのくEMSの認証を得ているか、わが社e行動宣言による環境配慮実践事業者であれば、優先的に取り扱うこととしている。
私たちの使命は、次世代へ可能な限りベストな状態でバトンタッチすること。そのためには、できることから始めよう。


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